信用2階建てについての考察
はじめに
コロナで株価が大きく下がったことから、信用取引による長期投資を始めてみることにしました。
信用二階建ての取引は危険だと、多くの証券会社や個人ブログで書かれていますが、
「どの程度までのリスクが許容できるか」
といったことはあまり書かれていませんでした。
そこで、自分の信用取引の目安にするために、計算することにしました。
SBI証券は、保証金の維持率が20%を超えていれば追証は発生しませんが、野村證券では30%で追証が発生します。
買建金利は、SBI証券は2.8%、野村證券は0.5%なので、長期投資をするなら野村証券が圧倒的にお得です。
30%ラインと20%ラインがどの場所になるのかを見ていきます。
計算の仕方
●下落率は、株価が購入時からどれだけ下落していたかを表します。
●評価額は、現在の有価証券の評価額です。
●保証金は、有価証券の80%の金額を表します。
●保証金に対する割合は、自分で入力します。800万円の保証金に対して、400万円分の信用取引をしたいと考えたときは50%と入力します。
●信用の損失は株価下落による、損失です。
●担保価値は、【有価証券による保証金】-【信用の損失】で算出しています。
●維持率は、【担保価値】-【信用取引購入価格】で計算しています。ここでいう【信用取引購入価格】は、下落による株価変動の影響は受けません。
保証金に対する割合を50%にした時、この表の下の方でこのようになります。
下落率と維持率の列が色塗りされています。
これは、
野村證券であれば、株価が購入時から57%下落すれば追証発生。
SBI証券であれば、60%下落すれば追証発生。
ということを意味します。
以下同様にして、それぞれの追証発生ラインを調べました。
保証金に対する割合【5%~100%】
保証金に対する割合:5%
野村證券の追証発生→94%下落
SBI証券の追証発生→95%下落
保証金に対する割合:10%
野村證券の追証発生→89%下落
SBI証券の追証発生→90%下落
保証金に対する割合:15%
野村證券の追証発生→84%下落
SBI証券の追証発生→85%下落
保証金に対する割合:20%
野村證券の追証発生→79%下落
SBI証券の追証発生→80%下落
保証金に対する割合:25%
野村證券の追証発生→74%下落
SBI証券の追証発生→76%下落
保証金に対する割合:30%
野村證券の追証発生→70%下落
SBI証券の追証発生→73%下落
保証金に対する割合:35%
野村證券の追証発生→67%下落
SBI証券の追証発生→69%下落
保証金に対する割合:40%
野村證券の追証発生→63%下落
SBI証券の追証発生→66%下落
保証金に対する割合:45%
野村證券の追証発生→60%下落
SBI証券の追証発生→63%下落
保証金に対する割合:50%
野村證券の追証発生→57%下落
SBI証券の追証発生→60%下落
保証金に対する割合:55%
野村證券の追証発生→54%下落
SBI証券の追証発生→58%下落
保証金に対する割合:60%
野村證券の追証発生→52%下落
SBI証券の追証発生→55%下落
保証金に対する割合:65%
野村證券の追証発生→49%下落
SBI証券の追証発生→53%下落
保証金に対する割合:70%
野村證券の追証発生→47%下落
SBI証券の追証発生→51%下落
保証金に対する割合:75%
野村證券の追証発生→45%下落
SBI証券の追証発生→49%下落
保証金に対する割合:80%
野村證券の追証発生→43%下落
SBI証券の追証発生→47%下落
保証金に対する割合:85%
野村證券の追証発生→41%下落
SBI証券の追証発生→45%下落
保証金に対する割合:90%
野村證券の追証発生→39%下落
SBI証券の追証発生→44%下落
保証金に対する割合:95%
野村證券の追証発生→37%下落
SBI証券の追証発生→42%下落
保証金に対する割合:100%
野村證券の追証発生→35%下落
SBI証券の追証発生→40%下落
保証金に対する割合【105%~200%】
保証金に対する割合:105%
野村證券の追証発生→34%下落
SBI証券の追証発生→39%下落
保証金に対する割合:110%
野村證券の追証発生→32%下落
SBI証券の追証発生→38%下落
保証金に対する割合:115%
野村證券の追証発生→31%下落
SBI証券の追証発生→36%下落
保証金に対する割合:120%
野村證券の追証発生→30%下落
SBI証券の追証発生→35%下落
保証金に対する割合:125%
野村證券の追証発生→28%下落
SBI証券の追証発生→34%下落
保証金に対する割合:130%
野村證券の追証発生→27%下落
SBI証券の追証発生→33%下落
保証金に対する割合:135%
野村證券の追証発生→26%下落
SBI証券の追証発生→32%下落
保証金に対する割合:140%
野村證券の追証発生→25%下落
SBI証券の追証発生→30%下落
保証金に対する割合:145%
野村證券の追証発生→24%下落
SBI証券の追証発生→29%下落
保証金に対する割合:150%
野村證券の追証発生→22%下落
SBI証券の追証発生→28%下落
保証金に対する割合:155%
野村證券の追証発生→21%下落
SBI証券の追証発生→28%下落
保証金に対する割合:160%
野村證券の追証発生→20%下落
SBI証券の追証発生→27%下落
保証金に対する割合:165%
野村證券の追証発生→20%下落
SBI証券の追証発生→26%下落
保証金に対する割合:170%
野村證券の追証発生→19%下落
SBI証券の追証発生→25%下落
保証金に対する割合:175%
野村證券の追証発生→18%下落
SBI証券の追証発生→24%下落
保証金に対する割合:180%
野村證券の追証発生→18%下落
SBI証券の追証発生→23%下落
保証金に対する割合:185%
野村證券の追証発生→16%下落
SBI証券の追証発生→23%下落
保証金に対する割合:190%
野村證券の追証発生→15%下落
SBI証券の追証発生→22%下落
保証金に対する割合:195%
野村證券の追証発生→15%下落
SBI証券の追証発生→21%下落
保証金に対する割合:200%
野村證券の追証発生→14%下落
SBI証券の追証発生→20%下落
保証金に対する割合【205%~300%】
保証金に対する割合:205%
野村證券の追証発生→13%下落
SBI証券の追証発生→20%下落
保証金に対する割合:210%
野村證券の追証発生→12%下落
SBI証券の追証発生→19%下落
保証金に対する割合:215%
野村證券の追証発生→12%下落
SBI証券の追証発生→19%下落
保証金に対する割合:220%
野村證券の追証発生→11%下落
SBI証券の追証発生→18%下落
保証金に対する割合:225%
野村證券の追証発生→10%下落
SBI証券の追証発生→17%下落
保証金に対する割合:230%
野村證券の追証発生→10%下落
SBI証券の追証発生→17%下落
保証金に対する割合:235%
野村證券の追証発生→9%下落
SBI証券の追証発生→16%下落
保証金に対する割合:240%
野村證券の追証発生→9%下落
SBI証券の追証発生→16%下落
保証金に対する割合:245%
野村證券の追証発生→8%下落
SBI証券の追証発生→15%下落
保証金に対する割合:250%
野村證券の追証発生→8%下落
SBI証券の追証発生→15%下落
保証金に対する割合:255%
野村證券の追証発生→7%下落
SBI証券の追証発生→14%下落
保証金に対する割合:260%
野村證券の追証発生→7%下落
SBI証券の追証発生→17%下落
保証金に対する割合:265%
野村證券の追証発生→6%下落
SBI証券の追証発生→13%下落
保証金に対する割合:270%
野村證券の追証発生→6%下落
SBI証券の追証発生→12%下落
保証金に対する割合:275%
野村證券の追証発生→5%下落
SBI証券の追証発生→12%下落
保証金に対する割合:280%
野村證券の追証発生→5%下落
SBI証券の追証発生→12%下落
保証金に対する割合:285%
野村證券の追証発生→4%下落
SBI証券の追証発生→12%下落
保証金に対する割合:290%
野村證券の追証発生→4%下落
SBI証券の追証発生→12%下落
保証金に対する割合:295%
野村證券の追証発生→4%下落
SBI証券の追証発生→11%下落
保証金に対する割合:300%
野村證券の追証発生→3%下落
SBI証券の追証発生→10%下落
まとめ
買い方金利や、名義替え手数料などがかかりますが、日数によって変動し複雑なので、その評価損は下落率に適用していません。
下落率はあくまで目安です。
また、為替リスクや信託報酬も考慮されていません。
S&P500の暴落に関する記事を載せておきます。【リンク】
80%を超える下落は1回
50%を超える下落は3回
40%を超える下落は5回
30%を超える下落は8回
多少の追証に対して現金投入ができるのであれば、50%程度の下落に耐えられる程度は信用二階建てをしてもよさそうな気がします。
であれば、長期投資は、保証金の65%程度の信用2階建てができます。
購入時に15%以上下落しているならば、保証金の110%程度の信用2階建てを考えることが視野に入ります。
また、購入時に30%以上下落しているなどであれば、保証金の180%程度の信用2階建てを考えることも視野に入ります。
私は、2558(S&P500ETF)が9000円のときにSBI証券で信用取引していました。
コロナ暴落前の高値が10950円だったので、18%程度下落したときに購入できました。
完全に2階建てであっても、保証金の135%程度まで取引できそうです。
実際にはいろんな資産に分散していて、キャッシュも持っていたので、135%以上の取引をしてもよさそうでした。
【当時の記事】を読み返すと、評価額が476万円だったので、その80%の135%である514万円程度まで取引してよい計算になります。
なんとなく450万円分を購入していたのですが、信託報酬や為替リスクなどのことを踏まえるとちょうど良い取引であったようです。
ここまで読んでくださりありがとうございました。